2023年3月8日水曜日

[保育士日記 38] インターナショナル・スクール ~ 「生きる力」?

都内の某インターナショナル・スクールの幼児部に参加する機会がありました。

ここは、以前ご縁があった外国人が多いスクールとは違い、生徒は日本人のみ(若干アジア系外国人が含まれる)。メインの先生は外国人で教室内は全て英語、というタイプで、「英語学校」という表現がより適切かもしれません。(外国人の子どもが通う学校は大変人気が高く、また制約がある場合もあるので、両親とも日本人の一般人の子どもはなかなか入れません。)

最初に参加した7人ほどの4~5歳クラスには、外国人の先生が2人。メインの先生は英語ネイティブで、アシスタントははフィリピン人。その日はペイントを使用した工作をしましたが、さすが外国人の先生、子どもの扱いが何かと雑。。。そして、私立の施設だけに(?)、建物内の環境も大分雑な印象。。(都内有数の富裕層区域にあって、ビルの外観はなかなか立派なのですが。。)

いつもの都内某区の保育所の基準に慣れた私には「ええ~!」という感じで驚いたのですが、その一方「いや、このくらいが、今後世間で生きていくためには適切かも?」と思えたり、「この子たちはたくましく育ちそうだな~」と思えたり。

これからの子どもたちに必要な「生きる力」を身に着けることができるのは、果たしてどちらか? 今の日本の保育は、これでいいのだろうか? いろいろ考えさせられました。

その一方で、先日こちらでも紹介した「菊と刀」の一部のように、幼児期の日本と外国の違いを実感、どちらがよい、という話でもない気がします。私は「教育」ではなく「育成」に興味があるので、1~2歳児が上履きを履いて椅子に座って過ごす空間より、裸足で床に座ってゆっくりリラックスしながら子供に接することができる保育のほうがうれしいかな。

一般の保育士さんも、インターを一度見学できると、いい勉強になるかも。

2023年1月13日金曜日

[保育士日記 37] 内気なMちゃん 3歳

3歳の女の子Mちゃん。内気で人見知り気味なので、先生にも他の子どもにもなかなか近づいてきませんが、私とは気があって仲良しになってくれました。かしこい子なので、一度慣れてくれると、いろいろ話をしてくれます。

ブロック等を使いながら、ままごとのような空想の世界に突入。彼女の生活が垣間見られます。

彼女の作り出す話から、今の子は手洗い・消毒は完全に生活の一部であることに気づかされます。この時期にその習慣がついてしまうと、コロナ後も日常的な消毒はあたりまえのようにするようになるのでしょうか。

また、彼女の言葉遣い等から、彼女の育ちの良さとお母様の品のよさも感じられます。

他の子が私に話しかけてくると、いつもは穏やかな彼女が、私を取られまいとして、声を大きくして私に一生懸命話しかけてくるのがいじらしいです。

彼女と過ごす時間は、なかなかに暖かくて心休まる時間です。

2023年1月11日水曜日

[保育士日記 36] 会う頻度は大切 

 私が保育に行くのは毎週土日の1日のみ。しかし、土日とも都合が悪くて行けない週もあります。

いつも週末に保育室にきている5歳のMちゃん。毎週会っている時は、大体機嫌よく仲良くしてくれます。

1週休むと、2週間ぶりになって、しばらくはちょっとよそよそしい感じで近づいてきません。

2週休むと、3週間ぶりになって、「あなた誰?」みたいな厳しく冷たい態度。。

とはいえ、数時間経つと、また仲良くしてくれるのですが。

しかし、態度が変わるということは、「この曜日はこの先生に会える!」と思ってくれて、いないと裏切られたみたいに感じるのかな。子どもの期待をできるだけ裏切らないように、できるだけ継続して通い続けないと、ですね。

2023年1月6日金曜日

[保育士日記 35] 学童 - 子育て支援員 放課後児童コースを受講

 2022年11月に、子育て支援員 放課後児童コースを受講しました。

https://public.lec-jp.com/kosodate-tokyo/

保育士資格持ちの場合は、2日の講習のみで修了できます。

会社に確認したところ、学童の支援員の資格の要件に「常勤」というのがあるとのことなので、、単発でしか参加できない私には資格としては実質価値がないのですが、自分の中で「学童」という事業の意味や立ち位置がはっきりさせることができたのが収穫でした。

研修を受ける前は「学校の延長」との認識でしたが、むしろ「家庭」に近い存在であるべき、とのイメージのようです。なので、「おかえりなさい」といって子どもを出迎えることになっています。スタッフを「先生」とは呼ばずに、「〇〇ちゃん」等の愛称で呼ぶのも納得です。

それにしても、小学校に入る前は延長保育、小学校に入ったら学童、、と、子どもの居場所を常に確保しなくてはならない共働きで核家族の保護者はもちろん大変ですが、家庭にあまり居場所がなく、たらい回し(?)、みたいになっている子どもも気の毒な気がします。親に溺愛されている子どもでも、いつも遅くまで残っている子どもは特に、自分の居場所について、気にして不安を感じているのを見かけます。

2022年12月23日金曜日

[保育士日記 34] 最近の保育園の幼児虐待の報道

静岡の保育園での虐待の発覚が皮切りに、他の保育所や保育以外での福祉施設についてのニュースも相次いでいるこの頃。静岡県裾野市の件については「そこまで?」と思われるようなレベルだったのでショックでしたし、加害者を責めるのは簡単ですが、そういう状態を起こしている「原因(つまり保育士の環境の厳しさ・待遇の低さに対するストレス)」が解消されないと、根本的な問題解決にはならないかと思われます。

今回のことは大変悲しい事態ではありますが、いろいろと見直しがされる機会になってくれることを祈ります。(悲しいことに、こんな事態でもない限り保育士の待遇・環境の改善がされることは期待できそうになさそうですし。。)

虐げられた環境でストレスまみれた保育士と共に、大切な幼児期の大半を過ごした子どもの将来とはどのようなものか? 日本の将来の為にも、保育士の幸せな職場環境は必要なことだと思われます。


2022年12月10日土曜日

[保育士日記 33] 都内の一時保育室(小型)

先日は、都内某区の子どもセンター内にある一時保育室に午後のみお手伝いに行ってきました。

一時保育のお手伝いはここが3か所目ですが、どこも基本予約制で、レギュラーさんのご利用が多いようです。区の施設とはいえ、有料で安くもない印象ですが、施設的には恵まれていますし、いざという時に一時的に預けられる場所があるのは、保護者にとって安心だと思われます。

今回のところは小型の保育室で、(都内有数の繁華街に近い為?)今もコロナ制限がいろいろとあり、食事は授乳以外はNG、人数も通常より制限されているとのこと。この日は更に数人のキャンセルもあったとのことで、1歳さん2人、3歳さん1人のレギュラーな子ども3人のみのご利用でした。

1歳児のレギュラーさんが中心の保育は、応援で入っても初対面の私は人見知りされるので、あまりお役に立てることもなく、正直楽しみも少ない現場です。人見知りなさそうで私とも遊んでくれていた1歳前半のRちゃんも、常勤の先生の姿が見えなくなると、泣き出してしまいますし、1歳半ばのT君は、好奇心があって近づいてきても、一定の距離をおかれたまま。。。

面白く感じたのは、来年から幼稚園へ行くという3歳のMちゃんが、先生(常勤の先生を含む)を(英語のYouのように)「あなた」と呼ぶこと。東アジア系の顔立ちに日本語の名前だったので最初は日本人かと思ったのですが、保育室の場所を考慮すると、韓国系かな? 1歳のRちゃんは目や髪の色が明るく、明かに西洋の血が混じっている感じで、この区の国際色の強さを感じます。 

今回は子どもの数が少ないので業務的には楽だったのですが、子どもが少なすぎると何時間も保育士とのマンツーマン状態になるので、時間が経つのが遅く感じられ、精神的には結構疲労しました。

2022年11月26日土曜日

[保育士日記 32] 菊と刀 - 昔の子育て トイトレは3,4か月から?

 今年に入ってから、頑張ってルース・ベネディクトの「菊と刀」を読んでいます。戦時中の日本を外国人目線で客観的に観察・分析されています。大変勉強になり面白い本なのですが、翻訳本なのもあってスラスラ読める本ではなく、少しずつ延々と読んでいます。。。(今年中にはなんとか終わりたい。。)

後半部の12章に「子どもは学ぶ」という章があり、戦時中の日本の子育ての様子が綴られています。保育士としてはこれが大変興味深い内容となっています。

昔は日本ではトイトレが生後3,4か月からなされてきたそうで。「幼児が生後3ヵ月から4か月になると、母親は下もしつけをはじめる。幼児の要求を見越して屋外で幼児の体を腕で支え、通常低く単調に口笛を吹きながら、幼児が用を足すのを待つのである。」 。。現代の保育士で、生後3、4か月でトイトレを始めようと考える人が何人いるでしょうか? 便利な紙おむつがある今、親もしばらくはオムツのほうが楽でしょうしね。

「帯で背負う日本のやり方は」「自分を背負うものの背中に子猫のようにしがみつく術を学ぶ」というのも、今まで考えたこともなかったので、とても興味深く感じました。

また日本では6歳くらいまでは特権階級で甘やかされて育つのが通常だったそうで(そしてその期間があったことが、ソーシャルプレッシャーが大変大きい日本においての後の人生にも大きく影響する)、自分の保育の考え方についても考えさせられました。自分で着替えができる2歳児が、自分でやるのが面倒だから「できない~」と言って保育士にやってもらいたがる場合は、余裕があるときは甘えさせてやってあげたほうが良いのだろうか?? 等。

保育士の皆様には、12章だけでも是非読んでいただきたい内容です。

2022年10月28日金曜日

[保育士日記 31] 姉妹の妹は受難?

よく会うかわいい姉妹が2組。両方とも姉は年中さん、妹は2歳で、共通点も多い。

姉達はプリンセスやピンク系が好きな女子力高めな女の子たち。妹達は、黄色が好きな中性的で知的そうな印象。

妹は姉の後を時々追いかける。姉は大きい子達と遊ぶ方が楽しいので、つきまとってくる妹が時々鬱陶しく、時折「あっちいって!」と妹に怒鳴る。

姉は時々、妹が使っているおもちゃを強引に取り上げようとする。それを丸くなって必死に守ろうとする妹。

妹は受難、とも思うけど、姉がいる子はやはり発達も早いので、利のほうが大きいかも?

一組の姉妹は、顔がそっくり。クローンという感じ。遺伝ってすごい、と思わされる。しかし、もう一組の姉妹は、2人とも美人だけど、それほど似ていない。姉妹もそれぞれですね。

2022年10月27日木曜日

[保育士日記 30] 2歳前後の女の子たち かわいい盛り

 0歳からなじみがある、2歳になったばかりの女の子Yちゃん。もともと普通にかわいいのですが、先日は「天使モード全開」の「かわいさ爆発!」みたいになっていて、びっくり。この眩しいばかりのかわいさでは、お父さんはもちろん、小学生のお兄ちゃんも(0歳の時は彼女のことを「太郎!」と呼んでいた。。)メロメロかな。。

2歳前後の女の子は、時々こういう子を見かけます。突然「かわいさ爆発!」みたいになって、こちらがドキドキさせられてしまう子。

子どもは面白いですね。

2022年10月19日水曜日

[保育士日記 29] 家庭が英語環境の1~2歳児 - 日本語は理解できていない?

子どもは、言語の修得が自然にできるのは、よく知られています。 

しかしながら、親が外国人で家庭で英語が主な場合(片方の親が日本人であっても)、1~2歳前半の段階では、日本語はあまり理解できない場合が多いように感じます。

母親が香港人のAちゃん、保育園に通いだした4歳のおねえちゃんは今は日本語もペラペラだけど、1歳後半のAちゃんは日本語だけの保育室では、何回来ても暗くフリーズ状態。。

父親が英語圏からの1歳後半のN君。保育園や幼児教室にも言っているので、日本語環境もかなりあるようですが、保育室ではいつも眉間にしわを寄せて「パパがいい。。」と言って、楽しくなさそう。そんな彼を何度かオムツ替えに連れて行った時に英語で明るく話しかけると、だんだん本当の笑顔を見せてくれるようになりました。日本語環境がまだまだ不安なんだね。。

中東系の父親で楽観的そうな1歳後半のA君は、場に慣れた後はすっかりリラックスしている様子。日本語をどの程度理解しているのかは分かりません。

以前、英国人と結婚して英国で子育てをしている人の漫画を読みました。そこでも、母親以外は完全な英語環境にもかかわらず、子どもはしばらく英語話さなかったようで。。でも、小学校に入る頃には当然のように英語ペラペラだったようです。

いろいろな子に出会える保育士の仕事は、楽しいですね。

2022年10月18日火曜日

[保育士日記 28] 外国人の1歳児 - 発達速度の違い

 時々、ハーフの1歳児に出会います。彼らを見ると、日本人のような東アジア系の子どもとは発達速度が明らかに違うのに気づきます。

両親が東アジア系の場合は、通常1歳半までには歩けるようになりますが、白人や中東系の親を持つ場合は、2歳前になるくらいになるまでは一人歩きをしないのが普通という印象です。

最初に出会った父親が白人系の男の子。よく食べてぽっちゃりの彼が1歳半になっても歩くのを嫌がるのを見た時は、「既に体が重たすぎて足が体をささえられないのでは。。」などと心配したのですが、2歳を過ぎた頃に再会したときは、普通に歩いていたので、全くの杞憂だったことを知りました。その後他のハーフの1歳児に何人か出会いましたが、みんな同様でした。体は彼らのほうが大きいので、その体重に耐えうる足の筋肉が十分につくのにより時間がかかるのかしら? 

同じ人間の子どもでも、人種によって初期の発達速度が違うのは興味深いですね。

[保育士日記 38] インターナショナル・スクール ~ 「生きる力」?

都内の某インターナショナル・スクールの幼児部に参加する機会がありました。 ここは、以前ご縁があった外国人が多いスクールとは違い、生徒は日本人のみ(若干アジア系外国人が含まれる)。メインの先生は外国人で教室内は全て英語、というタイプで、「英語学校」という表現がより適切かもしれません...